中学校長会の概要

福井県中学校長会 会長あいさつ

会長写真

福井県中学校長会 会長 合川 修一
(福井市進明中学校)

 新型コロナウイルスの発生から3年余りが経ちました。5月8日からは感染法上の分類が「5類」に引き下げられましたが、このコロナ禍に象徴されるように、今はまさに先行き不透明で予測困難な時代であると言えます。その変化の激しい社会を自らの手で切り拓く力を育むための「令和の日本型学校教育」は、全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現を目指すものです。そのための大きな柱として、令和3年度から完全実施となった学習指導要領の内容を着実に実践すること、学校における働き方を改革すること、そして教育DXを推進することの3つがあげられています。私たち校長はこれらを念頭に置きつつ、校内においてはそれぞれの職員の強みと弱みをしっかりと把握し、適切に配置することで、職員個々の能力を最大限に引き出せるようマネジメントすることが求められます。中学校では、『3年生は学校の顔』であるとよく言いますが、その学校の代表たる3年生をそれぞれの学校を象徴する顔に育てるのは教員たちであり、そしてそのすべての責任を負うのが我々校長です。つまり、我々校長自身も『学校の顔』であることを自覚しなければなりません。
 しかしながら、学校現場には、いじめ、不登校、SNSトラブル等の生徒指導上の諸問題、LGBTQ等に係る人権問題、特別な支援を要する生徒への合理的配慮、教員不足、若手教員の育成、不祥事の根絶、働き方改革、そして部活動地域移行の在り方など課題は山積みであり、我々の悩みは尽きません。学校の経営者たる校長は、その課題の一つ一つと向き合い、解決に向けて進めていかなければなりませんが、この多くの課題に対し、自分の学校だけで取り組むには限界があります。各市町の校長会で取り組んでいただいている事もあると思いますが、この県中学校長会におきましても、それらの情報を共有しながら、解決に向けての方向性を示していきたいと思います。
 この中学校長会には、これまで諸先輩方が面々と紡いできた歴史があります。それは、研究推進や実践、学校経営、進路指導等における各関係機関との連携などが大きな財産となって継承されています。その強みを生かし、生徒及び教職員一人ひとりの笑顔を願い、会員同士が学び・支え合う組織となりますよう、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。